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2020年9月23日

新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の経緯(7月1日〜20日分)を「追稿7」としてまとめた「シグナル交通安全雑記/第142回」を公開しました。

2020年8月21日

新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の経緯(6月21日〜30日分)を「追稿6」としてまとめた「シグナル交通安全雑記/第141回」を公開しました。

2020年7月22日

新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の経緯(6月1日〜20日分)を「追稿5」としてまとめた「シグナル交通安全雑記/第140回」を公開しました。

2020年6月24日

新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の経緯(5月1日〜31日分)を「追稿4」としてまとめた「シグナル交通安全雑記/第139回」を公開しました。

2020年5月29日

新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の経緯に4月20日〜30日の出来事を「追稿3」として加えた「シグナル交通安全雑記/第138回」を公開しました。

2020年5月29日

ドライバーを処罰する道路交通法の罰則における「刑罰」や「過失規定」、「両罰規定」などについて解説した「交通安全コラム/第27回」を公開しました。

2020年5月22日

新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の経緯(4月1日〜20日)をまとめた「シグナル交通安全雑記/第138回」を公開しました。

2020年5月12日

新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の経緯に2月末〜3月末の出来事を「追稿1」として加えた「シグナル交通安全雑記/第137回」を公開しました。

2020年4月24日

新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の経緯を時系列で整理・記録した「シグナル交通安全雑記/第137回」を公開しました。

2018年8月23日

ホームページの内容を一部リニューアルしました。トップページに掲載されていた「シグナル交通安全雑記」は、「交通安全時評」内でお読みいただけます。

更新日:2020年10月1日

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交通安全時評

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安全運転管理 あれこれ記 その171 改めて「防衛運転」を考える その2
交通リスクコンサルタント 小林 實

 2020年6月に「あおり運転」厳罰化のための道路交通法の一部改正があり、妨害目的で異常に車間距離を詰めて走行するなどした場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されるほか、免許が取り消され、過去の違反歴によっては再取得までの欠格期間が最長5年という厳しい処分を受けることになります。また、あおり運転によって著しい交通の危険を生じさせた場合には、さらに重い処分を受けることになり、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科され、欠格期間は最長10年に延長されます。
 これで、少しは「あおり運転」への歯止めがかかるかもしれませんが、これ以外の無謀な暴走運転をやる潜在的な「危険なドライバー」が世の中に存在している―というリスクは残っています。

テレワークとストレス

 さて、コロナ対策の一つとして「テレワーク」、つまり「在宅勤務」なるものも導入されていますが、会社への通勤にかかわるストレスからは解放されるというメリットがある反面、一日中自宅でパソコンと対面している環境というのは孤独です。普段であれば、人との間で膨大な情報量が交わされるわけですが、テレワークの場合、間接的というか、取り残されている…といった不安感も出てくるのではないでしょうか。これが、ある意味でストレスをためる原因ともなります。
 確かに、画面で人とのつながりはあるのですが、相手と直接顔を接して話せないイライラ感があるでしょう。孤独であるがゆえに、人から承認を得たいという欲求はさらに高まることになり、たとえばSNSに過剰に反応するとか、これに依存する人、さらには人を中傷することにあまり抵抗を持たなくなる人も増えているようです。
 こうしたストレスというのは、人間の身体が正常な限り、外部の異常刺激に対する警告でもあり、これを解消しないでいるとストレスの蓄積につながります。会社に出かけるということは、同僚とか嫌な上司の顔を見るなど一つのストレスには違いないでしょうが、なんだ! と反応することでストレスはかなり解消するはずです。ところが、自分の狭い枠組みのなかだけで生活していると、過剰な反応をする結果にもなりかねません。

場依存性と場独立性

 事故多発者の性格特性をみますと、自分がその場に埋め込まれるというか、それに飲み込まれて同調しやすいタイプの人が多いともいわれています。このタイプを、「場依存性」の高い人といいます。
 安全運転というのは、必要な多数の異なる知覚、認知作業を適宜処理していくことですが、こうした場依存性の高い人は、客観的にその場面を捉えることができず、その場にのめり込むというか、限られた情報にのみ過剰に反応してしまいがちです。反対に、「場独立性」の高いタイプの人は、冷めた目でその場を見て、客観的にその場を捉えることができますので、どちらかといえば場独立性の人のほうが事故を起こしにくいといわれています。
 では、あおり運転をするドライバーは…というと、どちらかといえば場依存型のタイプの人ではないでしょうか。つまり、自分がその場に積極的に関与することにより、ある種の満足感を得られるタイプです。
 このタイプの人は、相手がウインカーも出さず急に割り込んできたような場合、これに単純に反応して、相手との距離を意図的に狭めるといった一種の威嚇行為を行いがちですが、これによって生ずる新たなリスクには気が付いていません。

怒りのコントロール

 怒りというのはこちらからの先制攻撃ではなく、攻撃されたり、相手から仕掛けられたりした結果の防衛感情だといわれています。つまり、こうあるべきだと信じている自分の価値観によって状況に意味付けをし、これを「許せない」と判断したときに怒りが生ずるというわけです。
 怒りやすい人ほど、「まあ許せる」の許容範囲というか、そのゾーンが狭いといえます。また、同じ人でもこのゾーンの幅が変わることはしばしばあります。この「まあ許せる」の範囲を大きくとるのが「思考のコントロール」ということになるわけですが、あおり運転を常習的に行う「アオラー」たちは、我慢するといった耐性が欠如しているといえましょう。これは、受け手に恐怖心を起こさせることにより、自分が考える方向に行動を是正させようとする意思が強いためです。
 怒りの感情は脳内の大脳辺縁系で発生しますが、怒りが発生するとアドレナリンやノルアドレナリンが大量に分泌され、ブドウ糖や酸素を全身に素早く送ろうとして脈拍が早くなり、血流が増すことで「戦闘態勢」が出来上がります。
 こうした怒りをコントロールするのが大脳の前頭葉の働きであり、これを制することができれば理性的な思考につながります。しかし、瞬間的に発生する怒りの感情に対し、これを抑えるための前頭葉が働くまでに5秒程度の時間差があるといいます。怒りを鎮めるためには、この5秒間をいかに乗り切るか―が重要だといえましょう。
 このとき、「セルフトーク」を活用することも一つの方法です。相手のちょっとした行動に対して、「たいしたことじゃないではないか」、「こんなことをするなんて、かわいそうな人だな」といった言葉をつぶやくことで自分の怒りを鎮静化させ、挑発に乗らないようにするわけです。
 コロナの影響で、先述したテレワークをはじめ、「非接触」という風習が定着しつつあり、これにより、人への思いやりであるとか、心配りといった感情が失われていくことが危惧されます。あおり運転といった危険な運転行動を減らすためにも、「防衛運転」の原点に戻ることが必要ではないでしょうか。

(2020年8月)

 

小林實(こばやし・みのる)

 1959年慶應義塾大学大学院修士課程修了。警察庁入庁、科学警察研究所勤務。同研究所勤務の間、米国厚生省訪問研究員、フィリピン大学交通訓練センターでの教育指導などに従事。1989年交通部付主任研究官を最後に退官後、(株)損害保険ジャパン顧問、(財)国際交通安全学会顧問、主幹総合交通心理士。現在、交通リスクコンサルタントとして活躍。
 『運転学のすすめ』『安全への視点』『運転の構図』『あんぜんかわらばん』『クルマ社会の安全管理』『なぜ起こす交通事故』など著書多数。当社からは『安全運転管理のスタンス』『安全運転管理の心理学』を発行。 

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第171回
改めて「防衛運転」を考える その2
第170回
改めて「防衛運転」を考える その1
第169回
ポストコロナの安全管理
第168回
消火器はなぜあるのか
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新型コロナと安全管理
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濃厚接触
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JR西日本の「考動計画」
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第143回
これからの安全管理
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「駐車場」というワナ
第141回
脅かされる歩行者空間
第140回
台車事故を考える
第139回
「注意」の落とし穴
第138回
デイサービスと安全管理
第137回
企業と労働災害
第136回
残酒(のこりざけ)運転
第135回
マナーについて
第134回
沈着な判断と行動が鍵
第133回
血液型と性格
第132回
忖度こそ安全マナー
第131回
タイヤ以外、何に触れても事故である
第130回
現場の声を聞く
第129回
運転の自動化とドライバー
第128回
人類は変化を続けている
第127回
眼の動きを捉える
第126回
プロアクティブな安全管理
第125回
次世代に向けた安全管理
第124回
思い込みの心理
第123回
これからの交通社会は?
第122回
レジリエントな発想
第121回
レジリエンスと安全管理
第120回
トンネルのリスク
第119回
突然死のリスク
第118回
バスの暴走
第117回
オアフ島と交通渋滞
第116回
安全管理八策
第115回
安全の費用対効果
第114回
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第113回
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感電のリスク
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