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2018年7月 3日

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2018年4月 6日

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2018年4月 6日

平成30年4月1日施行の道交法施行令一部改正(各種講習等手数料の改定)を収録した「近年の道路交通法 一部改正の要点」の最新版、好評発売中!

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ドライブレコーダーの衝突映像を使用した危険予知トレーニングDVD第3弾「交通KYTを活用し、危険予知能力を高める!Part3 【事故映像編】」新発売!

2018年1月30日

各免許で運転できる自動車の車両総重量などの上限をわかりやすく解説したポスター「わかっていますか?あなたの免許で運転できる自動車の範囲」好評発売中!

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最終更新日:2018年7月20

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交通安全時評

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安全運転管理 あれこれ記 その144 かくれんぼができない子供たち
交通リスクコンサルタント 小林 實

取り残される不安感

 何年か前の新聞で「かくれんぼができない子供急増」という記事が注目されました。それは、昔から子供の遊びとして定着していたかくれんぼが、どうやら最近の子供たちのあいだでは不人気で、あまりやらなくなっている―というものでした。「見つかるかなぁ」というドキドキ感と、鬼に見つからないようにそっとあたりを覗くのは楽しいものですが…。
 「『かくれんぼ』ができない子どもたち」という本を書かれた関西大学の杉本厚夫教授によりますと、かくれんぼをしている子供たちを観察していて、ある異変に気付いたということです。せっかく鬼役の子供から見えないように隠れているのに、わざと声を出したり、手を振ったりして自ら鬼に見つかるしぐさをする子供がいるそうです。そして、鬼に見つかると、ああよかった、見つかった…と喜び勇んで出てくるという始末で、これでは本来のかくれんぼの態をなしていません。
 この直接の原因は、隠れている子供の一人をわざと無視して「置いてきぼり」にするという現象が出てきていることにあるそうです(最近の言葉で言えば「シカト」でしょうか)。これは新しいタイプの「いじめ」でしょうが、「見つけてもらえない、取り残される…」ということに不安を感じる子供が増えているのかもしれません。一人っ子が増えて近所づきあいも減り、本来のかくれんぼをして集団で学ぶ機会が失われてきているのも一つの原因でしょう。
 そこで、某大学では、こうした不安感を取り除くため、皆がつながっているような雰囲気を作ってかくれんぼをしたらどうなるのか? と考え、無料通信アプリのLINEを使い、互いにコミュニケーションを取りながらかくれんぼをする実験を行いました。すると、皆がつながっているという心理的な環境では、たとえ一人で隠れていても孤立感がない―という結果が出たそうです。

「肝試し」という訓練

 昔は、夏の恒例行事として「肝試し」も子供のあいだで盛んでした。一人で暗い夜道を歩き、お寺にあるお墓の決まった場所まで往復する、行った証拠に決められた品物を持って帰ってくる―というもので、これこそ少年の少年たる「踏み絵」でもありました。しかし、今の子供たちのあいだでは、おそらく一人での肝試しは、先ほどのかくれんぼと同じように難しいのではないでしょうか。
 こうしたことは、ある意味、孤独を耐えしのぐ訓練ができないことの証明であり、危惧される現象でもあります。今の子供たちには、ロビンソンクルーソーや、フィリピンのルソン島に長いこと隠れていた小野田さんのような生活は想像もつかないのではないでしょうか。
 子供たちが幼児のころから「ごっこ遊び」などに没頭できるようになるのは、発達面から考えますと、物の記憶ができ、概念というものが構成され、行動と結果との因果関係が認識できる段階に達した証拠だそうです。子供は「遊び」を通して社会性を身につけることができるのであり、ことに集団的な遊びというものは社会性の発達に不可欠だといえます。最近は、わざわざ公園にまできてゲーム機に夢中になっている子供も多いそうですが、その姿は決して健全だとは言えないでしょう。

失われつつある「待つ」感覚

 一昔前はほとんどの駅に「伝言板」というものがあり、そこにたくさんの書き込みがあったことを思い出します。ところが最近は、伝言板はあるものの書き込みはほとんどなく、本来の機能を失ってしまった感があります。
 当時はまだ携帯電話などありませんでしたから、待ち合わせをするときは不安がありました。相手がなかなか現れない、どうしたのだろう…と不安になっても、本人はすでに家を出ているし、連絡のしようがありません。このため、不安感を抱きながらかなりの時間待つか、先に行くことを伝言として残すしかなかったわけです。
 ところが、携帯電話の普及で、人と人とがリアルタイムでつながるようになったことにより、ことに若い人の「待つ」という感覚が失われつつあるように感じます。不安感こそなくなったものの、同時に「我慢する」というメカニズムが機能しなくなり、結果として「切れる」という現象につながっているのかもしれません。

つながっていたい心理

 よく知られた低い山へ登る際、誰もが何となく甘く見がちです。スマホさえあれば大丈夫だ、たとえ道に迷ってもスマホの地図があるから安心…と過信するわけです。ここには「つながっている」という安心感が働いているわけですが、スマホを多用することによって電池が切れることもありますし、意外と電波が届かないエリアもあります。そして、ほとんどの登山道はスマホ地図に記されていないことも知っておく必要がありましょう。

 「いつもつながっていたい気持ち、わかります?」

 これは、かつてテレビのコマーシャルで流れたフレーズです。LINEなどのSNSで常に誰かとつながっていたい、そうでないと不安なのです。以前にも書きましたが、すでに欧米で「サイバー空間での移動」という用語が使われているように、「電子機器によるバーチャルなコンタクトが現実世界のコンタクトの必要性を低下させている」ことは事実です。
 つながっていたい、一人でいるのが怖いといった子供たちの心理が、今後のクルマ社会にどう関係してくるかは、クルマの自動化の流れというなかで検討すべき一つの課題かもしれません。

 

小林實(こばやし・みのる)

 1959年慶應義塾大学大学院修士課程修了。警察庁入庁、科学警察研究所勤務。同研究所勤務の間、米国厚生省訪問研究員、フィリピン大学交通訓練センターでの教育指導などに従事。1989年交通部付主任研究官を最後に退官後、(株)損害保険ジャパン顧問、(財)国際交通安全学会顧問、主幹総合交通心理士。現在、交通リスクコンサルタントとして活躍。
 『運転学のすすめ』『安全への視点』『運転の構図』『あんぜんかわらばん』『クルマ社会の安全管理』『なぜ起こす交通事故』など著書多数。当社からは『安全運転管理のスタンス』『安全運転管理の心理学』を発行

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バックナンバー

第144回
かくれんぼができない子供たち
第143回
これからの安全管理
第142回
「駐車場」というワナ
第141回
脅かされる歩行者空間
第140回
台車事故を考える
第139回
「注意」の落とし穴
第138回
デイサービスと安全管理
第137回
企業と労働災害
第136回
残酒(のこりざけ)運転
第135回
マナーについて
第134回
沈着な判断と行動が鍵
第133回
血液型と性格
第132回
忖度こそ安全マナー
第131回
タイヤ以外、何に触れても事故である
第130回
現場の声を聞く
第129回
運転の自動化とドライバー
第128回
人類は変化を続けている
第127回
眼の動きを捉える
第126回
プロアクティブな安全管理
第125回
次世代に向けた安全管理
第124回
思い込みの心理
第123回
これからの交通社会は?
第122回
レジリエントな発想
第121回
レジリエンスと安全管理
第120回
トンネルのリスク
第119回
突然死のリスク
第118回
バスの暴走
第117回
オアフ島と交通渋滞
第116回
安全管理八策
第115回
安全の費用対効果
第114回
交差点での安全運転
第113回
自転車事故と保険
第112回
感電のリスク
第111回
「安全神話」は崩壊したか?
第110回
新人教育のヒント
第109回
自動運転を考える
第108回
再び問われるメンタルヘルス
第107回
ハイタクと安全管理
第106回
何を認知するのか?
第105回
交通安全標語の変遷
第104回
なぜゴリラは見落とされるのか
第103回
10年後の交通を読む
第102回
若者との接し方 指導教官の話から
第101回
若者とクルマ離れ
第100回
異常気象と安全運転管理
第99回
どうする物損事故
第98回
ミラーの効用
第97回
「ハザード」の捉え方
第96回
「手術なき医学」からの脱却
第95回
二つの鉄道事故に学ぶ
第94回
歩道橋について考える
第93回
死亡事故の減りにくい部分
第92回
交通違反の悪質性
第91回
見える化
第90回
ハインリッヒの法則の逆読み
第89回
カクテルパーティー効果
第88回
指差し称呼
第87回
コミュニケーション・ミス
第86回
企業とゾンビ族
第85回
ハイブリッド
第84回
「運転技能」について
第83回
金魚のフン
第82回
5回のなぜなぜ
第81回
天井板崩落事故に学ぶ
第80回
荷役事故と交通事故
第79回
安全管理の格付け
第78回
交通KYTの限界
第77回
中小企業と安全管理
第76回
高年齢者の再雇用問題と企業リスク
第75回
「ハザード」の持つ意味
第74回
仮眠と過労
第73回
ハンドルを握る重み
第72回
厳しくなるメンタルヘルス対策
第71回
事故防止のために事業主は何をすべきか
第70回
多発するトレーラー事故〜プロドライバーの資質を問う
第69回
交通での安全マネジメント
第68回
「ゼロ」の持つ意味
第67回
スウェーデンとアルコール
第66回
北欧・コペンハーゲンの自転車道
第65回
無事故が続いていたら...
第64回
社会のスピード
第63回
国際運転免許
第62回
モラルハザード
第61回
コードンラインは不要だったか? ―首都圏での二次災害の可能性―
第60回
稲叢(いなむら)の火 ―防災の伝承を考える―
第59回
スイスチーズの大きな穴
第58回
外国人観光客と冬道事故
第57回
アビイ・ロードの横断歩道
第56回
安全そして安心を目指せ「運転代行業」
第55回
"不死鳥"の帰還
第54回
目先のリスク回避 ―バスの転落事故から―
第53回
ある学者の死を悼む
第52回
氷河急行の事故
第51回
企業も頑張っている!
第50回
うどん文化と運転
第49回
100円ライターのリスク
第48回
カルガモ走行
第47回
事業仕分け人
第46回
お客様目線
第45回
青矢印信号の謎
第44回
「安・近・短」のわな─グアムでの印象
第43回
120万という数字
第42回
加賀屋さんにみるCSR
第41回
「安全力」をアップしよう
第40回
「まぁ、いっか」の発想
第39回
元を質(ただ)す
第38回
ランドマーク
第37回
誤探知
第36回
持続可能性
第35回
認知ギャップ
第34回
「パーおじいさん」のこと
第33回
40年の功と罪
第32回
キャリーバッグと事故
第31回
KYTの落とし穴
第30回
ゲリラ化する災害
第29回
エスキモーと白
第28回
マニュアルにないもの
第27回
あっ、カエルが跳び出すよ!
第26回
経年劣化
第25回
我輩は「ジコ」である
第24回
タイタニック症候群
第23回
感覚の研ぎ澄まし
第22回
若い世代と安全管理
第21回
近づくもの・遠ざかるもの
第20回
自己防衛の殻を破る
第19回
トップの厳しい目
第18回
逆転の発想
第17回
ベトナムとヘルメット
第16回
心のサーモスタット
第15回
地図の効用
第14回
左か右か
第13回
銃社会のジレンマ
第12回
はい作業とは
第11回
ロータリー的発想
第10回
図と地の関係
第09回
安全の文化
第08回
飲酒運転とJカーブ
第07回
視覚公害
第06回
イタリアとリスク
第05回
ボルボが似合った男
第04回
自転車の勘違い
第03回
脳のサボリ装置
第02回
おかしなアナウンス
第01回
転倒リスク

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