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2017年12月 4日

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2017年11月22日

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2017年11月17日

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2017年7月26日

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2017年7月26日

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2017年6月30日

商品価格の見直しを行い、平成29年7月1日より、一部の商品について価格を改定いたしました。

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2017年6月 1日

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最終更新日:2017年12月12日

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交通安全時評

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事故が語る安全 日本ハイウェイセーフティ研究所所長 加藤 正明

第14回 厳罰化の限界

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悪質な運転による事故の続発

自動車運転過失致死傷罪
 昨年8月、福岡市の海の中道大橋で飲酒運転の乗用車がRV車に追突、RV車に乗っていた一家5人のうち、父母を除く幼児3人が死亡するという前代未聞の大惨事が発生した。また、昨年9月には川口市で散歩中の保育園児の列に脇見運転のワゴン車が突っ込み、園児ら21人が死傷する事故が起きた。さらに昨年 10月には、横浜市で暴走車が歩道に乗り上げ、高校生の列に突っ込んで9人が死傷した…。
 こうした悪質な運転による事故の続発に対し、全国交通事故遺族の会は街頭署名活動を展開。切実な世論に押されて、去る5月中旬、衆院本会議で「自動車運転過失致死傷罪」の新設などを盛り込んだ刑法一部改正が成立した。これによって、従来の「業務上過失致死傷罪」では最高で懲役5年とされていたのが、2年引き上げられて7年となった。
 しかし、遺族のあいだには、まだ強い不満がくすぶり続けているようだ。

遺族の心情
 交通事故の加害者に対する罰則が厳しくなったからといって、それによって被害者や遺族の苦痛が軽減されるわけではないし、なにがしかの利益が約束されるというものではないことは言うまでもない。
 肉親を失った遺族の心情としては、「奪われた命を返してほしい」という一語に尽きるだろう。失われた生命は二度と戻らないことがわかっているだけに、遺族の魂の叫びといえるこの言葉は重く響く。
 「なぜ、あの子が死ななければならなかったの?」最愛の子供を失った母親の悲痛な訴えに対する答えは見つからないだろう。それでも納得できる答えを求めて、訴え続けなければやまない被害者家族の一念が、罰則強化へと進んでいった経緯は、我が身をそこに置いてみれば理解されよう。
 だからこそ、過失による自動車事故に対する刑罰の罰則が2年引き上げられて懲役7年となったことに対する被害者家族の反応は、いまいちすっきりしないようだ。とりわけ遺族の心情としては「自分たちがこんなに苦しんでいるのに」という、やる方ない思いから、復讐的な怨念(おんねん)が混じっていたとしても、あながちそれを  「よこしまな情念」として簡単に排除することはできないだろう。
 刑罰の制定に関しては当然、公正な立場から問題を直視するということが基本だと思われるし、情に流されて基準を見失うということになっては本末転倒のそしりを受けることになりかねない。
 被害者側の心情を酌んで、しかも社会的な公正の観念に沿って、厳正に対処しなければならないが、社会通念というもののとらえどころがないだけに、量刑の引き上げで、ひとまず和解─というようにはいかないだろう。
 今回の刑法改正に関しては、遺族の声も複雑で、報道によると「車社会に見合った法改正の始まりになれば」との声がある一方、「一歩前進しただけ」と冷ややかな反応も聞かれ、「2年の引き上げでは残念」と不満もくすぶる。
 これだけでは真意がつかみにくいが、交通事故被害者の遺族が、必ずしも罰則強化で問題は解決されると考えているわけではないことが知れる。そうした遺族の感情というか、率直な心をどこまで法に盛り込むことができるか─。また、策定された“法の精神”をどこまで安全教育の場で押し広め、安全思想として浸透させ、定着させていくことができるか─、新たな課題も突きつけられた。
 懲役7年といえば、春秋に富む若者にとってはかけがえのない年月である。その貴重な“我が人生の最良の時”を、一瞬の不注意や身勝手な“急ぎ心理”の代償として投げ出してしまうことほど愚かなことはない。特に若い人たちには、そのことに気づかせることが、安全教育の基本に据えられなければならない。
 いたずらに厳罰主義を強調して脅しをかけてみても、“前をよく見ていなかった”り、“ペダルを踏み違えた”りと、初歩的な心構えや技術が身についていなければ意味がない。スピードのもたらす爽快感といった誘惑におぼれないように、クルマ社会の基本をしっかり教育するべきだ。
 安全教育は、義務教育のように通りいっぺんで終わってはならないし、学生、社会人と年代に応じた教育の場 が必要かもしれない。高齢者を対象とするコースも必要だろう。高齢者の場合は、経験から生まれる自己過信という心理学的な側面からの教育も必要になってくる。
 この点については、プロフェッショナルなドライバーにも共通するものがありそうだ。経験が豊かだというだけで、安全が保証されるものではないことを、プロドライバーほど肝に銘じなければならない。

安全は終わりのない道のり

安全教育のポイント
 ある野球選手が、「ホームランは1本ずつ積み上げていけば、絶対に減る心配はないが、打率のほうは、ちょっと不振が続けば、どんどん下がっていくから気が抜けない」とインタビューにこたえていた。
 なるほどと感心した覚えがあるが、このホームランを運転歴に、打率を反則点数に読み替えてみると、クルマ社会の実情というか、安全教育のポイントが見えてくるように思える。
 また、ある老監督が「選手一人ひとりが自分の役目をちゃんと理解し、普通のことを普通にやってくれれば、結果は独りでに出てくる」とにこやかに話していたのが印象に残った。
 たとえが卑近(ひきん)すぎるとお叱りが出そうだが、安全は日々の積み重ねであり、安全には“これでよし”とする到達点がない。しかし、いったんミスを犯すと奈落が待ち受けているのは、野手のミスが失点につながりやすいのと似ている。ミスは緊張感のゆるみから起きやすいのも共通している。

無形の報奨
 車の運転には、特別な緊張感が求められるケースはそう多くない。だからといって、気をゆるめず、普通のことを普通にやっていれば、安全という結果はおのずからついてくる。その一日一日の無事故の成果が、形には表れにくいが社会的信用となり、企業や個人にとってもかけがえのない勲章となって花開く。安全は、こちらから代償を求める性格のものではない。しかし、安全の達成という無形の報奨は、個々のドライバーの自信となり、時には企業のステータスとなり、無形の資産となっていく。厳罰化には、こうした積極面は見えにくい。

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